日曜日の緊急対応依頼!全戸断水の復旧!!!!

アメニティ・プラス

こんにちは!

最近地震が多いですね。地震が発生すると、建物の倒壊はないのかな?と不安になりますよね。
ご安心ください!昭和56年以降に建築された建物は「新耐震基準」といって震度6強~7程度の地震でも倒壊・崩壊しないことが基準となっておりますので、倒壊するリスクはかなり低くなっているんです!

ただ、劣化により、一部破損してしまう場合はあるかもしれませんので、建築の世界においてもやはり定期的な点検・改修の計画が大切になります!ぜひ検討されてみてくださいね。

さて、本日は埼玉県川口市で発生した全戸断水の緊急対応をご紹介させていただきます。

◎目次緊急対応の連絡は突然に原因は特定できたけど部材が手に入らない・・・どうする?

◆緊急対応の連絡は突然に

とある晴れた日曜日の事!!管理会社様から1本のお電話がありました。
埼玉県川口市にある物件で全戸断水が発生しており、至急対応してほしいとのこと。

日曜日は入居者様もお仕事がお休みで在宅している可能性が高く、お水が出ないとなると非常事態です。

急いで現地に向かい、原因箇所の特定とできる限りの復旧をすることにいたします!

~緊急対応~

現着後、全戸断水との事なので、まずは給水設備に異常がないか確認します。
こちらの物件は、受水槽から加圧給水ポンプユニットを経由して各お部屋までお水を給水しております。
そのため、まずは加圧給水ポンプユニットを確認。

電源は入っていますがポンプが稼働していないし「渇水」のランプが点灯していました。

受水槽は槽内の水位を管制するため、電極保持器及び電極棒というものが設置されております。
これは、長さの異なる電極棒を槽内に配置し、この棒が何本水に浸かっているか・・・という情報を電気信号に変換し、ポンプに送ることで水位の状態を知ることができるという仕組みです。
水位が下がってくるとまずは「減水」を発し、さらに状態が進むと「渇水」を発しますが、「渇水」時は、吸い込む水が無くなった時にポンプが空転して破損するのを防ぐため、自動的にポンプを止めてしまうのです。

受水槽内を確認すると、確かに水位がかなり低く、本来ならば水位が下がったら受水槽内に給水されるはずが、給水されておりませんでした。

給水されない原因を探ると、既存のボールタップが破損しているのを発見!!

今回の物件のボールタップは複式で、錆などの劣化で支点が完全に折れてしまっていました。
これでは給水されないわけですね。

●そもそもボールタップとは・・・

水面の上下変動により弁体を自動的に開閉させる装置で、主に単式と複式の2種類あります。
定水位弁やフロート弁と呼ばれることもあります。
主にトイレのタンク内や受水槽・高架水槽・クーリングタワーなど幅広く用いられている自動給水の設備です。

【単式】
支点が1つの構造のものを単式ボールタップと呼び、浮玉の浮力を1つのレバーで増幅し止水する力を生み出します。
使用する部品が少なく構造はいたってシンプルなため、比較的小規模の受水槽にも使用できます。

【複式】
支点が2つ以上もつ構造のものを複式ボールタップと呼びます。
支点の数が多いため全長が短く、小さな浮力で止水できます。
単式に比べて浮玉とロッドを短く設計でき、水面の波立ちによるボールタップの振動が発生しにくいのが特徴です。

 

 

 

◆原因は特定できたけど部材が手に入らない・・・どうする?

原因箇所を特定できたところで、復旧作業に移りたいのですが、今日は日曜日で材料屋さんがお休みのため部材を入手することができません。

このままでは、全戸断水したままとなってしまい、お水が使用できません!

そこで、部材が揃うまでの間の応急処置として、破損したボールタップを外し受水槽への入水量を調整してひたすら給水し続けようにすることに。

受水槽内が水で満たされれば、ポンプも動き各お部屋に水が送れますが、常に給水し続けるため、受水槽が満水になるとオーバーフロー管から排水されてしまいます。

オーバーフロー管から無駄にお水を垂れ流す事になってしまいますが、全戸断水が解消されるのであればという事でオーナー様・管理会社様から許可をいただき実施いたしました。

受水槽内を満水にし、ポンプを復旧させて全戸断水は解消されました!!

また、受水槽に設置してあった電極保持器と電極棒もひどく劣化しておりました。

電極保持器は、警報配線(青線)が本来使用しないビスで固定されています。

このまま放置しておくと更に劣化が激しくなり、いろいろなトラブルが起きてしまう為、後日材料が揃い次第ボールタップと共に電極保持器、電極棒もセットで交換する事となりました。

最後に排水される水の音、振動、飛散を防ぐ為にオーバーフロー管にタオルを巻き付けて作業完了です。

すぐに交換まで行うことはできませんでしたが、とりあえずお水が使用できるようになってよかったです!!

ボールタップと電極保持器・電極棒の交換はまたの機会にご紹介させていただきます。
アメニティ・プラスは給排設備の点検、改修工事に特化したビルメンテナンス会社です。
土曜日、日曜日の緊急対応も受け付けております。ご依頼者様にとって最善の選択をご提案させていただきます!!ぜひまずは一度ご相談ください!

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4 のコメント

  1. 現在私個人が所有するマンションでも同様の
    事故に直面しており、現在困惑しております。
    受水槽の浮きが作動せず、バルブの開け閉めなどを調整していたところ、最終的に今バルブがおかしくなっている様で、後半水が流れていません。開けても。。。流れません。
    バルブが破損した可能性が高く、このままですと断水です。
    現在深夜ですが、待機しております。
    明日明け方にもう一度確認して、もし水が減り続けたままなら、破損確定です。

    まずはバルブの修理だと思いますが、万が一間に合わない場合は、何かお役所の給水車でも養成できるんでしょうか。
    その辺の知識がおありでしたら、是非アドバイスをいただきたいです。

    伊藤誠
    1. 伊藤誠 様

      ご連絡ありがとうございます。
      ご返信が遅くなり申し訳ございません。
      自治体や建物の規模、事故事由にもよりますが、給水車の要請が可能な場合もございます。
      ただ、すぐに対応ができるかどうかは分かりかねますので、そのような断水発生の場合、
      弊社では近隣のスーパーやコンビニでペットボトルの水を購入して配布する対応を行っております。
      また、バケツやポリタンクなどを併せて用意し、トイレの排水など飲用以外に使用する場合は
      受水槽を介していない直結の散水栓などから水を汲み置き、入居者様に使っていただくのも効果的です。

      まずは何よりバルブ交換を行うのが先決ですが、休日・夜間だと部材が用意できず対応ができないこともありますので、
      手持ちの部材で応急処置ができるような、対応力のある業者さんや職人さんと関係性を築いておくことが重要になります。
      そのために、小修繕や定期的な点検を依頼してみて、対応力を見極めておくと緊急対応時の安心感を得ることができると思いますので、
      ぜひ参考にしていただければ幸いです。

      遅くなり申し訳ございませんでした。

      下平奨也
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